DPP-4阻害薬を追加するなら週1回服用?それとも毎日服用?
最近よく処方されるようになったDPP-4阻害薬の週1回服用タイプ。
ふとした疑問として、毎日服用するタイプとくらべてどういうメリットがあるのかな?と思い今回の論文がみつかったので読んでみることにしました。
Randomized clinical trial comparing the efficacy and safety of treatment with the once‐weekly dipeptidyl peptidase‐4 (DPP‐4) inhibitor omarigliptin or the once‐daily DPP‐4 inhibitor sitagliptin in patients with type 2 diabetes inadequately controlled on metformin monotherapy
PMID:28093853
論文のPECOは?
- P: 2型糖尿病でメトホルミンを投与されていて効果不十分な患者
- E: オマリグリプチン25mg(週1回服用)
- C: シタグリプチン100mg(1日1回毎日服用)
- O: HbA1cの変化および非劣勢
論文のチェックポイント
ランダム化されているか?
➡ されている
盲検化されているか?
➡ double-blindの記載あり
ITT解析されているか?
➡ されていない(FAS解析)
追跡期間は?
➡ 24週間
真のアウトカムか?
➡ 代用のアウトカムだが、週1回のメリットを確かめたいので読み進める
結果はどうだったか?
オマリグリプチン シタグリプチン
エンドポイント n=322 n=320
HbA1c
ベースライン 7.5±0.8 7.5±0.7
24週後 7.0±0.9 7.0±0.8
ベースラインからの変化 −0.47 (−0.55, −0.38) −0.43 (−0.51, −0.35)
有害事象 有意差なし 特徴的な有害事象はなし
考察
週1回服用と毎日服用でのHbA1cの変化に差はみられなかった。
BMIが30以上の患者を対象にしているところから、この条件下ではDPP-4阻害薬の出番がないのかもしれない。
週1回になることで服薬アドヒアランスの変化も気になるところ。患者さんが確実に服薬できるよう、支援していくことが大切なのかもしれない。