1日1論文、30日で、薬剤師としてレベルアップ! 医学論文の活かし方
今回はDPP-4阻害薬の「サキサグリプチン」についての論文です。わりとファーストで使われることが多いDPP-4阻害薬ですが、心血管イベントの発症についてはどうなんでしょうか?読んでいきたいと思います。今回は音声でも残しています。サクッと聞きたい方はこちらもどうぞ。
Saxagliptin and cardiovascular outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus
PMID:23992601
論文のPECOは?
心血管疾患の既往・リスクがある2型糖尿病患者(n=16、492、平均65.0歳)
標準治療+サキサグリプチン5mg(n=8、280)
標準治療+プラセボ(n=8、212)
主:心血管疾患死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の複合アウトカム
2.1年(追跡中央値)
論文のチェックポイント
➡ されている
➡ 2重盲検
➡ 修正ITT解析(非劣性試験のため)
➡ 真のアウトカム
結果はどうだったか?
主要評価項目 HR=1.00[95%Cl:0.89-1.12]
サキサグリプチン群:613例(7.3%)VS プラセボ群:609例(7.2%)
考察
DPP-4阻害薬はプラセボと比較して心血管イベントを増やす可能性は低いという結果に。そもそもの所、血糖値への影響をみているわけではないので効き目に関してはこの結果からは何とも言えない。見方によってはいろんな解釈も可能。薬によって寿命に影響が出るわけではなさそうなので、他の論文も併せてみていくことが必要かもしれないですね。
最後まで見ていただいてありがとうございました。