ビタミンD3製剤の摂取で認知症を予防できますか?

ビタミンD3製剤服用で認知症を予防できますか?

ある日の午後。整形外科受診を終えた男性患者さんが来局。足の痛みがあって通院しているのだが、骨密度も低下傾向にあるためビタミンD3製剤を処方されている。

患者さんから「痛みはだいぶ良くなっているけどね。このビタミン剤も飲まなくてもいいのか?と先生に聞いてみたんだよ。そしたら

「この薬は認知症にもいいみたいだから飲んでた方がいいよ」

といわれたから飲んだ方がいいんだね。」

ビタミンD3製剤と認知症???関係あるのかわからなかったので、業務終了後調べてみることにしました。そこで以下の論文がみつかったので読んでみることに。

Vitamin D status and risk of dementia and Alzheimer’s disease: A meta-analysis of dose-response.

PMID:29447107

論文のPECOは?

  • 28.354人の患者(1953人の認知症及び1607人のアルツハイマー病を含む)
  • 7つの前向きコホート研究および1つの後ろ向きコホート研究を集めたメタ解析

  • 血中25(OH)Dの高値

  • 血中25(OH)Dの低値

  • 認知症及びアルツハイマー病の発症

論文のチェックポイント

論文のアウトカムは真のアウトカムか?

➡ 血中のビタミンD濃度を測定しているので、厳密にいえば代用。

調整した交絡因子はなにか?

➡ アブストラクトのみのため、不明 

 結果はどうだったか?

認知症の発症

25(OH)D(10-20 ng/ml)    ハザード比   1.09 (95%CI: 0.95, 1.24)

25(OH)D(<10 ng/ml)     ハザード比   1.33 (95%CI: 1.08, 1.58)

アルツハイマー病の発症

25(OH)D(10-20 ng/ml)    ハザード比   1.19 (95%CI: 0.96, 1.41)

25(OH)D(<10 ng/ml)     ハザード比   1.31 (95%CI: 0.98, 1.65)


考察

コホート研究をあつめたメタ分析だったが、アブストラクトのみのため、はっきり言ってよくわからない印象。追跡期間もわかりませんでした。しかも代用のアウトカム。

ビタミンD3製剤の摂取の有無については記載が見当たりませんでした。

ビタミンD濃度が高い方が発症を予防できるかどうかはこれだけでは判断ができないと思われる。

カルシウム摂取を心掛けている人はそもそも健康意識が高いと思われるので、認知症の予防についても意識が高くなるのでは?と思う。

この症例の患者さんには、規則正しい生活と服薬を促し、健康を意識するようアドバイスすることが大切でしょうかね。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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