再入院リスクにおける入院患者への多面的な薬剤師の介入の効果はありますか?

タイトル(CQ)
再入院リスクにおける入院患者への多面的な薬剤師の介入の効果はありますか?

リード文
病院薬剤師として、入院患者に対してどういった処方介入が効果的なのでしょうか??(アブストラクトのみしか読めませんでした。)

論文タイトル
Effect of an In-Hospital Multifaceted Clinical Pharmacist Intervention on the Risk of Readmission: A Randomized Clinical Trial.

PMID:29379953

論文のPECOは?

  • :18歳以上でかつ5剤以上の薬剤を使用している、急性期病棟に入院する患者1,873人のうち、適格と判断された1,499人(80%)。そのうち、ランダム化後に除外された人を除く1,467人(男性:679人(46.3%)、女性:788人(53.7%)、平均年齢72歳(4分位範囲:63-80歳)。

  • 基本的な介入(薬剤レビュー)493人
       拡大した介入(薬剤レビュー、3回の動機付け面接、プライマリケア医、薬局、介護施設によるフォローアップ)476人

  • :通常のケア(介入なし)498人

  • 主要アウトカム-30日または180日以内の入院、180日以内の救急外来受診
       主要複合エンドポイント-180日以内の入院および救急外来受診
       2次アウトカム-30日以内または180日以内の薬剤関連入院、総死亡、薬剤関連死亡

論文のチェックポイント

ランダム化されているか?

➡ されている

盲検化されているか?

➡ されていない

ITT解析されているか?

➡ されている

追跡期間は?

➡ 6か月

真のアウトカムか?

➡ 入院がアウトカムなので、真のアウトカムと言ってもいいような気はしますが…

 結果はどうだったか?(アブストラクトに記載のあるもののみ)

主要アウトカム
・30日以内の入院:ハザード比[HR] 0.62;95%CI:0.46-0.84
・180日以内の入院:HR 0.75;95%CI:0.62-0.90

主要複合アウトカム
・180日以内の入院および救急外来受診:HR 0.77;95%CI:0.64-0.93、NNT(number needed to treat):12

2次アウトカム
・30日以内の薬剤関連入院:HR 0.65;95%CI:0.39-1.09
・180日以内の薬剤関連入院:HR 0.80;95%CI:0.59-1.08
・総死亡:HR 0.83;95%CI:0.22-3.11


考察

アブストラクトのみしか読めていませんと書きましたが、実際はJAMAのアプリを使って全文読みました。でも一応読んでいないという設定で…

拡大した介入が、30日以内および180日以内の入院、または、180日以内の入院および救急外来受診を有意に減少させたという結果でした。
薬剤レビューのみの基本的な介入群と通常のケア群では、どうやらいずれのアウトカムにも有意差は付かなかったようで、薬剤レビュー以外の介入が効果的だったようです。
2次アウトカムに関しては検出力不足の可能性があるのではないかと思います。
主要複合アウトカムのNNTが12というのも、かなりインパクトのある数字なのではないかと思います。ただ、この複合アウトカムが妥当なのかどうかということに議論の余地はあるのではないかと思います。
少しハードルの高い介入のようにも感じましたが、患者さんとじっくり話をすること、退院後もフォローすることが重要なのかなと感じました。

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